【これだけは読んで!!】iDeCoに潜む大きなリスク
まずは私のスタンス。
iDeCoの制度内容が現行のまま何十年も続くならば、素晴らしいものだ。
これは間違いない。
ただし!課税所得が195万円を超えている人に対しては、である。(課税所得の説明は後で)
細かい計算は端折らせていただくが、
仮に運用益が全く無かったとしても
iDeCoの節税効果は拠出金額(iDeCoで積立に使ったお金)に対して
約15~19%程度はあるだろう。
簡単に言うとこれは利回りと考えてくれていい。
つまり、大きく下がらない信託商品を選びさえすればかなりお得だということ。
※課税所得
(所得税を計算するときに使う値。税金も何も引かれていない総所得から、基礎控除や配偶者控除などを控除した(差し引いた)総額。いわゆる支給額。)
iDeCoへの拠出金額からそれを管理するための諸々の手数料、
またそれを受け取る際に掛かる受取手数料、
受取り方による税金の発生の有無、
年金受取の場合の受け取り回数によるコストの違い、
これくらい計算している人なら
上の節税効果までは出てくるだろう。
【ここからが本題だ】
大きなリスクについて。
商品の値下りは当然あるが、
これについてはドル平均法という方法を用いることで
かなりリスクを下げることができる。
(※ドル平均法を簡単に説明するなら、同じものを継続的に買い続けることで
価格下落に対するリスクを減らすことができるという考え方。)
それじゃない。問題は法人特別税だ!!
これはiDeCoのような年金積立に対して課税される税金なのだが…
これが【積立額に対して1.173%】も年間で課税されちゃう。
えっ!そんなの払ってないよって思った人…
その通り
なんだけど、ここに落とし穴がある。
この法人特別税は1999年から凍結状態といって
税自体はあるのだが、一旦その税を取ることをストップしますという状態。
2020年には3年間更に凍結すると決まったけれども
そもそもなぜ3年や2年と毎回凍結の更新しているのか…
想像はできそう。。
しかし、『所詮1%ちょっとでしょ!?』
と思った人??
複利の怖さと美味さを知らないおバカさんです。
この法人特別税は、お金が貯れば貯まるほど
税金が上がるシステムなわけ。
しかも毎年課税されちゃう。
例えば毎年20万円積み立ててる人が
毎年積立てたお金全額に2%税金が取られるとしよう
1年目は4000円
2年目は7920円
3年目は11762円
・
・
・
25年目は79307円!?
・
・
・
35年目は101385円!?
積立額の半分が税金で取られてる…
35年間頑張って貯めるために積立てたお金は
700万円
それに対して35年間払い続けた税金は
203万円
結果的に29%も税金として払ったことになる。
これでは節税効果なんて吹っ飛んじゃう。
以上から
『法人特別税がどれだけ怖い爆弾なのか』
理解していただけただろうか。
我々はiDeCoを利用する際に、積立金の引き出しは60歳以上を原則とすることにサインをしている。
つまり、途中で法人特別税が解凍されてしまっても抜け出せないのだ。
もし支払い期間が短かった運の良い人は
諦めて掛け金を増やさず本当の意味で
iDeCo自体を凍結して置くのが良いかもしれない。
【法人特別税】のリスクを計算した上で
あなたはiDeCoを利用しますか?
※投資信託に関する運用損益は考慮していません。
数十年後も日本経済が成長し続けると考えているならば、
もしくは外国の商品がメインであるならば利用してもいいかもしれませんね。
おわり